だんじりが終われば、だんじりの準備?!
地車(だんじり)祭りも終わりました。
2日間にわたり、重厚な地車を曳き回し走り抜く力は、専門的な言葉では、持久力や運動耐容能と言われます。医学の基礎の学問で、運動生理学という分野があり、『地車を2日間曳き回し走り抜く力』を基礎理論で捉えて、つなげてみたいと思います。
さて、運動生理学ですが、運動した時に起こる体の色々な反応を取り扱う領域です。運動といっても、プロスポーツ選手やオリンピック選手がトレーニングするレベルから、日常で、息があがったり少し汗をかくというレベルまで、ピンキリなのです。実は、安静に寝ている以外は、「運動」している状態と捉えられるのです。
地車を曳き回し走り抜く力は、かなり高度なレベルの運動です。その力を得るには、体を動かしトレーニングする必要があります。ここで、運動生理学の理論をもとに、持久力を高めるトレーニングを実践することになります。
持久力トレーニングの理論によると、全身持久力を高めるためには、8週間のトレーニング期間が必要です。8週間!そうなのです!! 地車のための「走り込み」は、お盆前から始まりますね。10月に向けて8月から走り込めば、8週間経った地車祭り当日には、地車とともに走り抜けられる全身持久力が身につくわけです。
医学だの、理論だの、知識だのと言いますが、歴史と伝統のある地車の領域では、昔から理論に基づいた期間でトレーニングするスケジュールで、「走り込み」が脈々と受け継がれています。
そして、地車祭りの当日です。鳴り物の音が聞こえ、曳き手の掛け声が聞こえてくると、地域の辻々で拍手と声援が上がり、2日間、地車が通りを走り廻りました。
そして、翌日には地域は静けさにつつまれ、祭りの片づけがはじまります。走り込みで得た持久力は、使わなくなると衰えていきます。運動生理学の理論では、トレーニングを終えると、14週間でトレーニング前の能力にもどると言われています。つまり、年が替わりお正月が開ける頃には、身についた持久力を失うことになります。
ここで、実は持久力を維持する理論があります。さらに、トレーニングを終えてから、2週間は衰えません。
一度獲得した持久力は、運動を続けることで維持されます。続ける運動は、走り込み程の運動ではなく、運動の時間を3分の1に減らして、週1回の運動を続けることで維持されます。
「運動を習慣にし、継続すれば、衰えない」ということで、維持出来れば、来年は走り込み要らずに!
地車の伝統のスケジュールに、新しい準備スケジュールとして、「継続した運動をしておき、走り込みなしで、地車の当日を走りきる準備スケジュール」は、いかがでしょうか。
皆さま、持久力の低下予防には、ぜひとも『運動し続ける』習慣を!
まだ、2週間は経ってきませんので、間に合います!!



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