かなり長く経過した脳卒中のリハビリ介入
脳卒中で、発症から長く経過されている方のリハビリですが、これには、古くから格言のような言葉があります。「脳卒中患者の能力のプラトーは、対応しているセラピストの能力のプラトーである」という言葉です。これは、セラピストにとって厳しい言葉なのですが、対象となる患者様の機能回復の上限は、そのセラピストの治療能力の上限にかかっている、ということです。内面の話は、それだけ患者様の治療に一生懸命に向き合って、何とか回復する手段は無いのか常に研鑽しなさい、という意味もあります。
脳は損傷すると完全に回復しない、ということが、現在の医学の定説ですが、損傷した部分以外をうまく使い、機能を補うことは出来ます。その際に、筋や関節をいかにうまく使うのかをアプローチすることになります。裏を返すと、筋や関節といった、運動に直結する組織の状態に合わせた脳からの指令が、身体をうまく使い、動作がよりスムーズに行うことに、つながります。
事例で、長い経過の脳卒中で、転倒により骨折をされ、リハビリを行うことがありました。骨折する前には、デイサービスに通ってはおられたのですが、骨折後の訪問リハビリで、骨折したことからの運動機能は回復しました。さらに、今の筋や関節の状態に合わせた脳の指令を出せるように、アプローチしたことで、脳卒中からの運動への影響が改善しています。
「・・・セラピストの能力がプラトー・・・」の真意は、体の衰えや発達による運動機能の変化に、その時の状態での脳の働きを調整することが、新たなアプローチにつながる、ということなのかと。そして、これが「長い経過の脳卒中のリハビリアプローチ」ということかと、再考察できたように思います。
季節や時間の様に、状況は変わっても、「その都度、できるリハビリはある」と思います。



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